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自分から別居した場合も生活費がもらえる? ~婚姻費用とは~

新宿・青梅・あきる野の弁護士法人アズバーズ,代表弁護士の櫻井俊宏です。

夫婦が残念ながら仲が悪くなり別居状態になった場合,収入が少ない又はない方は,相手方から生活費として「婚姻費用」をもらう権利があります。
今日はこの婚姻費用(生活費)の請求について説明します。

 

1 婚姻費用を請求するには?

婚姻費用を毎月支払ってもらうためには,まずは,裁判所に婚姻費用分担の調停という手続を申し立てます。

調停委員という一般の有識者(知識のある方)2人に対して,30分交代ぐらいで,夫と妻が入れ替わりで話をし,両者の合意があるまで話し合って婚姻費用が決まります。
1ヶ月半に1回ぐらい,半年ぐらいは続くことが多いです。

ただ,双方の合意があればと言えども,裁判所においてはその相場感は下記の養育費・婚姻費用算定表のとおり決まっています。

養育費・婚姻費用算定表

 

この算定表は最近新しく変わり,少しもらえる額が増えました。

調停委員もなるべくこの算定表に近づけるように両者を説得します。

この調停という手続においても,弁護士を代理人としてたてて,なるべく自分の希望の金額に近づけるために力になることも可能です。

 

なお,この調停においても話がまとまらない場合は,「審判」という裁判と似た手続に自然と移行して,裁判官の主導のもと,上記の算定表に近い形で結論が出ます。

 

2 婚姻費用がもらえるのはいつから?

調停・審判いずれの手続で婚姻費用が決まろうとも,原則として婚姻費用分担の調停を申し立てたときからの金額を受け取ることができます。

すなわち,婚姻費用がもらえるとわかったときからはできるだけ早く調停を申し立てた方が良いということになります。

 

3 ローンの支払い等があるときは?

例えば,夫が別居して,妻が住み続ける家のローンを支払い続けていたとします。このローンが15万円ぐらいで,上の算定表に基づくと妻に支払うべき婚姻費用とほぼ同額だった場合,夫は,ローンを支払っているから,婚姻費用を支払わなくてよいのでしょうか?

答えはノーです。
住宅ローンを支払っていたとしても,一定程度(例えば上の15万円の場合は,その半額程度)その分が婚姻費用として考慮されるだけで,夫はそれ以外にも婚姻費用を支払う必要があります。

 

4 妻が不倫をして出ていった場合には?

この場合,妻の婚姻費用の請求は権利の濫用であるとして,婚姻費用の請求を認めなかった裁判例があります。
(平成20年7月31日東京家庭裁判所審判等)

 

離婚問題の場合に,生活費に困っている当事者は,まずは婚姻費用分担の調停を行うのが第一であると言えます。

離婚をしたい場合には,相手方が婚姻費用を支払うだけの生活を敬遠するので,離婚を促進する意味合いも持ちえます。

 

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